「サッカーのゴールキックルール完全ガイド|基本・反則・戦術まで初心者向けに解説」

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サッカーのゴールキックって、実は細かいルールがいろいろあるのをご存知ですか?

この記事では、「サッカー ゴールキック ルール」について、基本から最新のルール変更、よくある反則、実戦で使える戦術、ジュニア世代への指導ポイントまでまるっと解説します。

ゴールキックを理解することで、試合の流れをコントロールできるようになりますし、無駄なミスも減ります。

初心者の方も、指導者の方も、この一記事で疑問がスッキリする内容になっていますよ。

最後まで読めば、あなたのサッカー観戦やプレーがグッと深まりますので、ぜひ読み進めてくださいね。

サッカーのゴールキックルールをわかりやすく解説

サッカーのゴールキックルールをわかりやすく解説します。

それでは順番に見ていきましょう!

①ゴールキックの基本ルールとは

ゴールキックは、相手チームの選手が最後にボールに触れて、それがゴールライン(サイドではなくゴール側)を割ったときに与えられるリスタートの方法です。

ただし、得点になっていない場合に限ります。つまり、シュートミスやパスがゴールラインを超えた場合ですね。

この時、ゴールキーパーやDFがゴールキックを行い、自分のチームのプレーで試合を再開します。

キックの際、ボールは「静止した状態」で置かれていないといけません。そして、ボールが「明確に動いた」時点でインプレーとなります。

ここでのポイントは、「インプレーになるのは蹴った瞬間ではなく、ボールが動いた瞬間」という点。これは案外見落とされがちなんですよね。

初心者の方には「ゴールキックってGKしか蹴っちゃダメなの?」という疑問も多いですが、実は誰が蹴ってもOKなんです。GKじゃなくてDFが蹴ってもまったく問題ありませんよ。

一見シンプルに見えるゴールキックですが、しっかりルールを理解しておくことで、試合中のミスやトラブルを防ぐことができますね。

②ゴールキックが与えられる条件

ゴールキックが発生する条件はとてもシンプルですが、いざというときに混乱しがちなので整理しておきましょう。

まず、相手選手が最後にボールに触れて、ボールが自陣のゴールラインを完全に越えた場合(ゴールにならなかった場合)に与えられます。

例えば、相手がシュートを放ってボールがポストを外れてそのままゴールラインを超えた場合や、センタリングミスでボールが流れてゴールラインを割った場合ですね。

これ、けっこうな頻度で起きますし、ジュニア年代ではキーパーが拾いにいって「コーナーキックかも?」って戸惑う場面も見られます。

ちなみに、自分のチームの選手が最後に触って出た場合はコーナーキックになりますので、そこもセットで覚えておくと良いですね。

つまり、「相手が最後に触って、自陣のゴールラインを割ったらゴールキック」というのが基本条件です。

③ゴールキックの再開方法と注意点

ゴールキックの再開時には、いくつかのルールや注意点があります。

まず、ボールはゴールエリア内のどこに置いてもOKです。よくゴールの真ん中に置きがちですが、サイドから再開するチームもあります。

次に、ボールが明確に動いてから「インプレー」となります。この瞬間から相手チームがプレッシャーをかけてもよくなります。

2019年以前は、ボールがペナルティエリアの外に出ないとインプレーになりませんでしたが、現在はエリア内で味方にパスしてもOKなんです。

あと重要なのが、「ボールを蹴った選手は、他の誰かが触るまで再度ボールに触れられない」というルール。うっかり2回触っちゃうと間接フリーキックを取られますよ~。

それと意外と見落としがちなのが、キーパーの遅延行為。ダラダラ再開を遅らせると、イエローカードの対象になりますので要注意です!

④ゴールエリアとの違いと関係性

ゴールキックを語るうえで、ゴールエリアとの違いを理解しておくことも重要です。

ゴールエリアは、ゴールポストの間から左右5.5メートル、奥行き5.5メートルの長方形のエリアです。この中からゴールキックを行うことになります。

つまり、再開時にボールを置ける範囲は「ゴールエリア内」であればどこでもOKということですね。

このゴールエリア、GKがボールを自由に扱えるイメージがありますが、実は特別なルールがあるのは主に「ゴールキック時」くらいなんです。

例えば、インプレー中はこのゴールエリア外でもGKはボールを扱えますし、DFとGKがこの中でパスをしてもルール違反にはなりません。

つまり、「ゴールエリアはゴールキックのために用意されたエリア」と考えるとわかりやすいですよ!

⑤ゴールキックからのオフサイドルール

意外と知られていないのが、「ゴールキックからはオフサイドが適用されない」というルールです。

これはキックイン、コーナーキック、スローインと同じく、例外のケースの一つなんですよ。

つまり、ゴールキックのタイミングで前線に選手がいても、オフサイドポジションにいてもファウルにならないんです。

これを逆手に取って、ロングキックを前線の選手に通す戦術もよく見られます。

ただし、あくまで「ゴールキックから直接プレーが始まった瞬間」の話なので、その後に通常のプレーに移ったら当然オフサイドは適用されますよ。

つまり、「ゴールキックは戦術のチャンス」。ルールを知っているかどうかで、試合展開が大きく変わるポイントでもあります!

2019年以降で変更されたゴールキックの新ルールとは

2019年以降で変更されたゴールキックの新ルールとは何か、詳しく解説します。

ここでは、試合の流れを左右する重要なルール改正についてお話していきます!

①ペナルティエリア内で味方にパスOK

2019年のルール改正の中でも、最も注目された変更が「ゴールキック時にペナルティエリア内で味方にパスしても良くなった」ことです。

それ以前は、ゴールキックからボールがペナルティエリアの外に出ない限り、味方選手が触ってはいけないルールでした。

例えば、ゴールキーパーがDFに短くパスを出そうとしても、いったんボールをエリア外に出す必要があったんですね。これ、試合中にかなり面倒だったんです。

しかし、この改正によって、キックしたボールをエリア内の味方がそのまま受け取ってプレーを始めることが可能になりました。

この変更のおかげで、DFラインからビルドアップを始めるチームが増え、よりスムーズな展開が可能になりました。現代サッカーにピッタリのルールですね。

②相手選手はすぐにボールにプレッシャー不可

もうひとつ大きな改正が、相手選手のポジションルールです。

ゴールキックの際、相手選手はボールが蹴られるまでペナルティエリアに入ってはいけません。

このルールは以前から存在していましたが、ペナルティエリア内のパスが可能になったことで重要度が増しています。

つまり、DFがペナルティエリア内でパスを受けようとするとき、相手FWがエリア内に入って妨害することはできないんです。

このルールによって、ビルドアップの初動がより安全に、スムーズに行えるようになりました。

ただし、ボールが蹴られてインプレーになった瞬間からは、相手選手も自由に動けるので、受け手の選手は素早く判断して次のプレーに移らないとプレッシャーにやられます。

③審判の笛なしでリスタートできる場面

もう一つの注目ポイントは、「審判の笛が必要なリスタート」と「必要でないリスタート」の区別です。

ゴールキックは原則として、審判の笛がなくても蹴ることができます。つまり、キーパーやDFが自分のタイミングで再開していいということですね。

これは試合のテンポを早く保つための措置でもあります。

ただし、ゴールキックの直前にファウルがあったり、選手交代が行われた場合など、審判の合図が必要なケースもあります。

この判断は審判の裁量による部分もあるので、選手としては周囲の状況や審判のジェスチャーをしっかり確認しておくのがベストです。

ゴールキックの再開タイミングを見誤ると、思わぬミスに繋がることもありますからね。

④プロとアマチュアで違いはある?

基本的に、FIFAのルール改正は全カテゴリに適用されるため、プロでもアマチュアでも「ゴールキックのルール」は共通です。

しかし、実際の試合では「審判の判断」や「チーム間の理解度」によって微妙な違いが生じることもあります。

特にジュニア年代では、選手やコーチが新ルールを理解しきれておらず、「エリア内でパスしたらダメじゃないの?」と混乱する場面も多いです。

こうした誤解をなくすためには、事前に審判と確認を取ること、試合前にルールの説明を徹底することが大事です。

「ルールは知っていて当たり前」ではなく、「みんなで共有しておくこと」がフェアプレーの第一歩ですよ。

ゴールキックでやってはいけない反則やミス

ゴールキックでやってはいけない反則やミスについて解説します。

試合をスムーズに進めるためにも、ここで紹介するNG行動はしっかり押さえておきましょう!

①ボールが完全に動かないうちにプレーした

まず基本中の基本ですが、ゴールキックでは「ボールを静止させてから蹴る」必要があります。

これは全カテゴリ共通のルールで、風で転がっている状態や置いた瞬間にそのまま蹴ると、「正しい再開になっていない」と判断されることがあります。

ボールがしっかり止まっていないと、審判からやり直しを命じられたり、繰り返せば警告を受けるケースも。

特に風の強い日や芝の状態が悪いときは、ボールが止まっているかを何度も確認する癖をつけましょう。

プロの試合でもスタッフが小さな突起や土を使って止める場面もあるくらい、繊細な部分なんですよね。

②味方が2度連続でボールを触った

これは「二度触り」と呼ばれる反則で、蹴った選手が他の選手に触られる前にもう一度ボールに触れてしまうと、間接フリーキックの対象になります。

例えば、ゴールキーパーがゴールキックで蹴ったあと、ボールが自分に跳ね返って再度触ってしまう、または意図的にすぐ触ってしまうなどのケースですね。

この反則、意外とジュニア世代で多く見られます。パスミスや緊張から、つい反射的に触っちゃうんですよね。

「誰かが1回触ってからじゃないと、自分は触っちゃダメ!」という意識を持つようにしましょう。

コーチや指導者も、練習の段階でルールに沿ったプレーを反復しておくと、試合でも落ち着いて対応できます。

③相手が距離を守らない

ゴールキックの際、相手チームの選手はペナルティエリアの外にいなければいけません。

にもかかわらず、プレッシャーをかけようとしてエリアに入ってしまう選手も多いです。これ、立派な反則行為なんです。

もしこのルールが守られなければ、キックはやり直しになりますし、悪質な場合にはイエローカードの対象にもなりかねません。

特にFWの選手は「早くボールを奪いたい!」という気持ちが先走ってしまいがちですが、ルール違反でチャンスを潰してしまったら元も子もないですよね。

ゴールキックからの展開をクリーンにさせないためには、まず相手の反則にも冷静に対応することが大切です。

④キーパーがフェイントで遅延行為をする

ゴールキーパーがゴールキックの準備をしてから、なかなか蹴らない、何度も助走してやめる、味方とのアイコンタクトで時間稼ぎをする──こういった行為は「遅延行為」として警告対象になることがあります。

審判によっては「注意」で済むケースもありますが、繰り返したりあからさまな時間稼ぎと判断されればイエローカードです。

とくに試合終盤のリードしている場面で多く見られますが、観客や相手チームからの印象も悪くなりますし、自分たちのリズムを崩す原因にもなりかねません。

フェアな精神でプレーすることが、結局は一番強いチームに近づく道なんですよね。

なお、遅延行為とされるかどうかの基準は審判の裁量に任される部分が大きいため、あまりギリギリを攻めないほうが無難です。

試合で使えるゴールキックの蹴り方と戦術

試合で使えるゴールキックの蹴り方と戦術について紹介します。

ゴールキックは「ただ蹴るだけ」じゃない!戦術を理解すれば、攻撃の起点にもなりますよ~!

①ロングキックで一気に前線へ送る

ロングキックは、ゴールキックから一気に前線へボールを送るシンプルかつ効果的な方法です。

特にFWに高さのある選手がいる場合や、セカンドボールを狙える選手がいるチームではかなり有効です。

守備ラインを一気に押し上げることができるため、守備から攻撃への切り替えがスムーズになります。

ただし、デメリットとしては「相手にボールを拾われるとすぐにカウンターを受けるリスクがある」という点。だからこそ、キッカーとFWの意思疎通が超大事です!

また、風やピッチ状況によってもキックの飛距離は変わるので、試合前のウォーミングアップで確認しておきましょう。

②ショートパスでビルドアップを始める

2019年のルール改正以降、ショートパスでDFとGKが連携しながらビルドアップを始める戦術が主流になってきました。

特に技術の高いチームや、後方からしっかり組み立てたいスタイルのチームには欠かせないパターンですね。

メリットは、ボールを保持しながら落ち着いてプレーを組み立てられること。ただし、相手の前線からのプレスを受けやすいので、プレッシャー耐性も必要になります。

この戦術を成功させるカギは「ワンタッチでさばく力」と「周囲の選手のポジショニング」。GK、CB、SBの連携が命です。

練習での反復が必要ですが、一度ハマるととっても美しい展開になりますよ!

③サイドチェンジで相手のプレスをかわせ

相手が前線からハイプレスを仕掛けてくるチームの場合、サイドチェンジを使った展開が非常に効果的です。

たとえば、左サイドから右サイドへ、あるいはその逆へ大きくボールを動かすことで、相手の守備を崩しやすくなります。

このとき重要なのが、「いかに早くボールを動かすか」。トラップしてから蹴るのでは遅いので、ワンタッチやツータッチでスムーズにつなぎたいですね。

サイドチェンジにはリスクもあります。横パスはカットされると即カウンターにつながるからです。だからこそ、的確な判断と技術が求められます。

味方のSBやMFがサイドで空いていたら、思い切って振ってみてください。相手の守備がバラバラになり、一気にチャンスが広がります!

④相手の隙を突くフェイントキック

最後に、ちょっと上級者向けのテクニックですが「フェイントキック」も戦術として覚えておくと便利です。

たとえば、蹴ると見せかけて別の味方にトス気味のパスを出す、あるいは一度助走をフェイントして相手の動きを見てから逆方向に蹴るなどの方法があります。

これは相手のプレスが強くて、通常のパスが通しづらい時に特に有効です。

ただし、リスクもあります。味方とタイミングがズレたり、相手に読まれたりすると、逆にピンチを招くことも。

だからこそ、試合前にサインプレーとして共有しておくか、味方とのアイコンタクトが重要になりますね。

うまくハマれば、「え!?今のどうやって抜けたの!?」って驚かれるようなクールな展開になりますよ!

ジュニア・中学生・高校生のための指導ポイント

ジュニア・中学生・高校生のための指導ポイントについて詳しく解説します。

育成年代の指導では、テクニックだけじゃなく「考える力」も育てたいですね。

①基本姿勢とボールの置き方を教える

ジュニア世代では、まず「ゴールキックの基本姿勢」からしっかり教えることが大切です。

足の向き、体重のかけ方、助走の角度などがキックの精度に大きく影響します。

また、ボールの置き方も重要なポイント。地面がデコボコしていたり、傾斜があると、ボールが思わぬ方向に飛んでしまいます。

芝生や土のグラウンドでは、ちょっとした地形のクセを読む力も大事なんですよね。

正しいフォームを繰り返し練習させて、自然に身につけられるようにしましょう。

②ルール改正に沿った指導を徹底

2019年のルール改正以降、ペナルティエリア内で味方にパスできるようになった点は、必ず理解させておきたいところです。

昔のルールを知っている指導者や保護者の中には「エリア内でのパスはNG」と思い込んでいる方も多いので、最新のルールを共有しておくのがベスト。

ジュニアでは、プレーよりもまず「迷いのない判断」が大切になります。

ルールを正しく知ることで、自信を持ってプレーできるようになりますよ。

練習中から審判役を立てて、実戦に近い形でルールを染み込ませると効果的です。

ゴールキックは、GKとDFの連携が命です。

特にビルドアップを重視するチームでは、キーパーがどこに蹴るか、DFがどう動くかの「事前の取り決め」が必要になります。

試合中にアイコンタクトだけで伝えるのは難しいので、セットプレーとして数パターンを共有しておくのが良いでしょう。

例えば、「サイドバックが開いて中盤が落ちる形」とか「CBに短く当ててリターンを狙う形」などですね。

GKの判断力とキックの精度、DFの視野とポジショニング、それぞれの役割を明確にしてあげると、より戦術的なプレーが可能になります。

④判断力と状況把握力を育てる

育成年代では、「どこに蹴るか」よりも「なぜそこに蹴るか」を考えさせることが大切です。

状況によって、ショートでつなぐのが正解な時もあれば、一気に前に蹴るのがベストな時もあります。

その「判断力」は、経験とトレーニングで鍛えられます。

練習中に「今のキックはなぜそこに蹴ったのか?」を言語化させてみると、自分の中で整理がつきやすくなりますよ。

ポジションごとの役割や相手の配置を見て、自分で考えて選ぶ。その積み重ねが、試合での落ち着いたプレーにつながっていきます。

まとめ|サッカー ゴールキック ルールは攻守のカギを握るポイント

ゴールキックの基本ルール
①ゴールキックの基本ルールとは
②ゴールキックが与えられる条件
③ゴールキックの再開方法と注意点
④ゴールエリアとの違いと関係性
⑤ゴールキックからのオフサイドルール

サッカーのゴールキックは、単なる試合の再開方法ではありません。

基本ルールや反則を正しく理解することで、試合中のトラブルを防ぎ、スムーズなプレーに繋がります。

また、2019年のルール改正以降は、戦術面でも重要性がグンと高まりました。

特に育成年代では、選手自身が判断して動けるようにするための指導が重要になってきています。

この記事を通じて、ゴールキックが持つ意味と可能性をしっかりと掴んでもらえたら嬉しいです。