野球の起源:クリケットとラウンダーズの影響を探る

野球

世界中で愛される野球ですが、その起源について詳しく知っている方はどれくらいいるでしょうか。特に日本のプロ野球やアメリカのメジャーリーグは世界的にも注目されていますね。

本記事では、野球がいかにして誕生し、日本においてどのように普及していったのか、また現在のルールがどのように確立されてきたのかについて、興味深い事実と共にご紹介します。

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野球の予期せぬ発祥地:この国が起源だった!

野球はアメリカ発祥のスポーツと広く認識されていますが、実はそのルーツはイギリスにあります。

研究や資料によると、野球の元になったのは「クリケット」と「ラウンダーズ」という2つのスポーツだと言われています。

「クリケットって一体どんなゲームなの?」

「ラウンダーズってどんなスポーツ?」

こんな疑問を持つ方もいるでしょう。それでは、これら2つのスポーツについて解説します。

クリケットは16世紀に始まった競技で、木製のバットでボールを打つというものです。攻撃と守備が交代するシステムや、打者を「バッツマン」と呼ぶなど、野球との共通点が見られます。インド、パキスタン、南アフリカ、オーストラリアなどで特に人気があり、世界で2番目に多い競技人口を誇るともされています。

続いてラウンダーズです。五角形のグラウンドでプレイされ、守備と攻撃のチームに分かれます。ボールを打ち、ベースを1周することで得点が得られるルールは、現代の野球と非常に似ています。ラウンダーズは野球のもととなったスポーツであり、19世紀にアメリカに伝わり、現在の野球へと発展しました。

アメリカに伝わった当初のラウンダーズは統一されたルールがなかったのですが、「ニューヨーク・ニッカーボッカーズ」が設立され、運動不足解消とチームワークの向上を図られました。また、全選手が同じ服装でプレイする「ユニフォーム」の概念も、ニューヨーク・ニッカーボッカーズに由来しています。

1845年にはニッカーボッカーズの設立者がラウンダーズの明確なルールを制定し、「タウンボール」と呼ばれる新しい形式が誕生しました。1846年6月19日に行われたニューヨーク・ニッカーボッカーズ対ニューヨーク・ナインの試合は、近代野球の始まりとされ、「ベースボール記念日」として記念されています。

その後、1875年に世界初の国際野球試合が開催され、20世紀に入って「国際野球連盟(IBAF)」が設立され、現代の野球の形が築かれていきました。

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野球の発祥地と日本への渡来

タウンボールが野球に与えた影響は計り知れません。イギリス発祥で、その後アメリカで発展した野球ですが、日本にはどのように伝わったのでしょうか?

日本における野球の始まりは、1872年、アメリカ人教師が開成高校で野球を指導したことによります。

当初、日本ではこのスポーツを「ベースボール」と称していましたが、「底球」という訳語が使われていたこともあります。その後、1895年に「Ball in the field」を「野球」と翻訳され、この名前が定着しました。

続いて、1878年には日本で最初の公式チーム「新橋アスレチック倶楽部」が設立され、1882年には大学野球の盛り上がりが始まりました。そして1915年からは高校野球の全国大会が開催され、現在の甲子園大会の前身となりました。

興味深いことに、少年野球や高校野球で坊主頭の選手が目立つのは、明治維新後の軍隊の影響が関係しています。この時代、坊主頭が主流であり、高校野球が始まる時期とも重なっていたのです。

1920年には「日本運動協会」という最初のプロ野球チームが誕生しましたが、1924年に解散しました。1934年、メジャーリーグ選抜チームの来日に合わせて「大日本東京野球倶楽部」(後の読売ジャイアンツ)が結成されました。

そして、以下のようにプロ野球チームが次々と設立されました。

・大阪タイガース(現在の阪神タイガース)
・阪急軍(現在のオリックス・バッファローズ)
・名古屋軍(現在の中日ドラゴンズ)

1950年からはセントラル・リーグとパシフィック・リーグに分かれ、15球団でリーグ戦が開始されました。

野球ルールの歴史的変遷

野球のルールは長い年月を経て何度も改定されてきました。この記事では、その歴史的な変化を振り返ります。

皆さんもご存知のように、野球の現代ルールの基礎は、1857年にカートライトによってラウンダーズのルールを元に構築されたものです。

その当初のルールは次のようでした。

・勝利条件は21点先取
・3アウトでチームが攻守を交代
・チームメンバーは9人
・3球を空振りし、キャッチャーが捕球すればアウト
・打った球がフライかバウンドキャッチされたらアウト
・バッターは9ボールで1塁へ進める

しかし、21点先取制のために試合が長引くことが多かったため、1857年に9回制に変更されました。

さらに、1864年にはアウトの条件がノーバウンドキャッチのみとなりました。

これらの変更は、試合時間の短縮や観客の興味を保つために導入されました。結果として、現代の野球ルールが確立されました:

・各チームが9回攻撃し、得点の多いチームが勝利
・3アウトで攻守交代
・チームは9人で構成
・ノーバウンドでのキャッチでアウト
・4ボールでバッターが1塁に進む

この記事を通して、私たちが普段見る野球のルールが、どのような歴史を経て形成されたかが理解できます。